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余生を楽しむ三流クライマーの日常

硫黄尾根の登攀 day1

date:2023/05/02

member:Sikaou,Utti,Yam &A君

 

10年ほど前に北鎌尾根を登った際、隣の赤茶けた尾根が気になっていた。後で調べるとそれが「硫黄尾根」であり、結構難しいことが分かり、いつか登りたいと思っていた。今回、天候と長期の連休に恵まれたので、ようやく挑戦することができた。
湯俣で撤退中の青年A君と出会い、水俣川側からのアプローチは増水で困難との情報を得たおかげで、余計な時間を掛けずに湯俣側から尾根に上がることができた。以降は彼を含めた4人で行動することになった。
雪量が非常に少ないため、尾根上でもハイマツ帯の藪漕ぎに苦労する。標高2,100mを超えた辺りでようやくアイゼンを装着し、硫黄岳ジャンダルム群P6からは2ピッチの懸垂下降となった。睡眠不足もありかなり体力を消耗したが、なんとか目的地となる小次郎のコルに到着し、初日を終えた。

全体図、高瀬ダムから時計回りで周回する44.4kmの行程。長かった…。

初日は湯俣まで9.6km、そこから小次郎のコルまで3.4kmの行程

七倉ダムからタクシーで高瀬ダムまで進む。

水俣川の様子、A君は腰から胸までの渡渉を強いられたため引き返したらしい…

温泉が湧き出る場所、地形図上で岩場の切れ目となっている所から尾根に取り付く

猛烈な笹薮、いきなり傷だらけになってしまった…

なかなか雪が現れない。夏のような暑さにうんざりする。

標高2100mを超えた雪渓でようやくアイゼンを装着した。

標高2155m辺り、千丈沢側へ2ピッチの懸垂。残置スリングを使用した。

下から見た図、岩が脆く危険だった。この辺りから「引き返した方が良いかも」という不安との葛藤が始まる。

積み木のような尾根歩きが続く、正面が硫黄岳。

どこを歩けば正解なのか分からない岩場が続く。緊張の連続…。

 

2246mピークへの登り。

2246mピーク、北鎌尾根をバックにテンションの高いYam氏

小次郎のコルへの下降。

コルから少し離れた場所に見つけた快適なテン場

風も無く快適なテン場。お酒を飲んで爆睡した。

day2に続く…。