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余生を楽しむ三流クライマーの日常

市房山境谷の遡行

date:2020/07/23

member:Sikaou,Utti

 

「九州の沢と源流」では「沢登りのすべてが凝縮された代表的な谷」と紹介され、日本百名谷の1つである市房山の境谷、4年前に隣の山之口谷(http://ubealpine.fc2web.com/28houkoku/50-yamanokuti.html)を登った時からいつか遡行したいと考えていたが、ようやく念願がかなった。

 

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総距離は12.1km、遡行6時間半、下山2時間半、九州の沢はやはりなかなかタフだった…

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5時入渓、前日(というか数時間前)の作戦会議も軽く抑えたので体調万全!

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一ツ瀬川を泳いで渡渉する、ダム放水で水量は多いと思われる

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最初のFは右岸と巻く(真っ暗だったので、これは下山時に撮影した)

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さすがに6時前なので暗い・・・。が、それほど寒くないので快適。

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C/S25m滝、これは右岸のルンゼを高巻く

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この高巻きが結構悪い、Fixが無ければザイルを出して登っていたかも

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幅広10mF、ここは左岸高巻き

 

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この高巻きはラインが分からず苦戦し、ザイルを使用。なかなか難しかった。

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3mFの向うに巨大な50mFが見える

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50mF、登れずとも一見の価値あり。ここは右岸を巻く。

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覚えてないが、たぶん10mF。ここの左岸高巻きもザイルは出さないまでも厳しかった。初見の難しさを感じる・・・。

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3m洞穴のあるF。ここから滝が連続して雰囲気が素晴らしい。

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8mF。水流にはとても入れないので左岸の水際を突破。

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40mF、これも素晴らしいの一言!だいぶ手前から爆風がすごい。左岸を巻く。

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幅広10mF。左岸高巻きは見た目以上に難しかった。

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本日2度目となるザイルを使用。

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覚えてないが、その後はザイルを使用しなかった。

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これも覚えてないけど、両岸登れた。

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やっぱり覚えてないけど、左岸を巻いている

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上部に行くにつれて水量が無くなる。が、それでもFがあるので面白い。

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80mF。スラブ状で簡単そうだが、支点は取れないので「絶対に落ちない」という覚悟が必要。

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フリクションは最高。ラバーとの相性は抜群!

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傾斜は緩いが、滝壺は無いので落ちたらヤバい。緊張する。

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水量が無くなり、いよいよ終了が近づく・・・

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1500m当たりで遡行終了。二つ岩へと続く右俣の涸沢を進む。

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桃源郷」と評される素晴らしい景色。確かにここなら泊りで来ても良いかも。

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藪漕ぎもなく二つ岩へ到着!山頂に到達できる遡行はやっぱり良い!

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下山開始、東へ下る尾根を進む。1200m辺りまでは猛烈な藪漕ぎに苦労する。

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途中から現れた地籍調査のテープ、これがとても役立った。

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2時間ちょいで下山。それでも疲れた・・・。

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天気は下り坂。この後、猛烈な雨が降り出すので、ナイスタイミングで渡渉し、今回の遡行を終了できて良かった。14時到着。

境谷は山之口谷に比べて登攀性は低いものの、高巻きなどのルートファインディングにはとても神経を使った。渓相や水質、岩質などは最高に素晴らしく、やはり過去様々な遡行記録の評価は妥当だと感じた。この沢はまた訪れたい、できれば泊りで・・・。

この山系にはまだいくつも面白そうな沢があるようなので、またこの地に登りに来たい。