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余生を楽しむ三流クライマーの日常

三鈷峰北稜の登攀

date:2022/12/31

member:Sikaou

 

年末の八ヶ岳が消化不良だったので、単独で三鈷峰へ行くことにした。寝坊のため、駐車場を出発したのは8時となった。行程が長く単独のラッセル山行が予想されるので、少しペースをあげて進む。下宝珠越から先はノートレースとなり、膝上から腰までのラッセルが続く。阿弥陀滝は南側の尾根を回り込めば懸垂なしで下降できた。ようやく北稜い取り付いたが、中途半端な雪量のせいで落とし穴が連続しペースが落ちる。風も強く視界も悪いため上部はゴーグルを装着した。13時、ようやく山頂らしい所に到着するが、とにかく風が強いので即下山。GPSが無ければ遭難していたかもしれない。元谷に降りるとトレースがあり安堵した。おそらく、今年最後の三鈷峰を登ったのは自分だろう…。

9.3km、7時間の行程。さすがに一人は疲れた…。

北西稜の取り付き。

途中、頭の無いウサギを発見。まだ新しいので食べれそう。

10時、ようやく北稜の取り付きに到着。2時間も掛かってしまった。

雪量がまだ少ないのでブッシュが目立つ。落とし穴も多く歩きにくい。

左に見える沢は一昨年登った北東面Aルンゼ

今日の武器。所々傾斜がキツイところがあるけど、1本でも十分だった。

岩稜帯に到着。右に回り込む。風が強くなってきた。

藪がすごい!

行けども行けどもブッシュがあり、ここの突破に30分以上を要した。すでに12時を過ぎているので、焦りを感じる。

おそらく核心となるリッジ。視界が全くないので怖さはない。風が強いので慎重に進む。

ピーク手前の雪渓。ここを越えれば山頂はもうすぐ。横殴りの風が視界を遮る。

たぶん山頂。なんもない。

ようやく掘り当てた人工物と記念撮影し、即下山を開始する。13時10分。

この方向が下山路らしいが、まったく分からない。トレースも無いし、GPSが無ければ厳しかっただろう。

上宝珠越へのトラバース。勝間ケルンを発見し、少し安心する。

墓場尾根。北壁の様子を見たかったが全然分からなかった。今日の天候では夏道を登るだけでも厳しかっただろう。

元谷から先はトレースがあり、ラッセル地獄から解放された。ようやく安堵。