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余生を楽しむ三流クライマーの日常

本城川猿ヶ城渓谷の遡行

date:2023/07/29

member:Sikaou,Utti

 

鹿児島県大隅半島にある猿ヶ城渓谷、綺麗な沢として有名なので一度は行きたいと思っていたが、登攀性や秘境感は乏しい感じがするのでいまいち食指が動かなかった。遡行した印象だが、やはり観光地ということもあり前半は人工物が多く興醒めする。水質(というか底質?)もそれほど良くない。極端に厳しいFがあるわけでなく、巨岩をショルダーなどで突破していく地味な動作が主体となる。これはこれで面白いんだが、印象には残りにくい…。上流に行くほど水質は改善し面白くなってくるので、次回行くことがあれば上流から登りたい。フリクションが素晴らしいので、ぜひラバーソールをおすすめする。

今回の記録、遡行6km、下山7.7kmの林道歩き。往復6時間の行程。


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7時入渓、水温が高いので泳ぎやすい。

巨岩が続く。祝子川に比べると見劣りするが、なかなかのもの。

岩に黄色い矢印、沢の前半は残置ロープ等の人工物が多いのが残念。

泳いで取り付くFが多い。

これはちょっとひいてしまうレベル。ここまでしてキャニオリング体験したいもんかなぁ。

おそらく水質は良いんだろうが、底に溜まった火山灰みたいなのが舞い上がるとすぐに水が濁る。水中の岩には茶褐色の苔が生えているのであまり美しくはない。

このFは低いながら面白かった。

巨岩の下は洞窟状になっている。先に進めるか不安だが、これが楽しい!

最後は狭い隙間をズリズリ這い上がれた。

見事なゴルジュ

再び洞窟、わずかな隙間から光が差し込む不思議な空間

ザイルを出しで突破。この沢で唯一、ザイルとギアを使用した。

上から見た図

C/Sの二段F。下部はショルダーで突破。

C/Sはスタンスが乏しいのでショルダー&あぶみで突破。なかなか面白かった。

橋に到着。ここで止める人が多いが、時刻はまだ9時半なので先に進む。

見事なF。登れないのが残念。右岸の草付を突破。

急激に水質が良くなり、水温も低くなった。激流系の突破が連続して面白くなってきた。

フリクションが素晴らしいので、結構いける。

ここもフリクション頼みのステミングで突破。

ここもフリクション

標高が低いのでヤマメなどの渓流魚はいない。タカハヤやヨシノボリが泳いでいる。

自然が作り出した見事な渓相。

こういう動きが多いので手首が痛くなってきた。

12時40分、出渓。まだまだFが続いていたが、この先は林道が離れ下山が大変そうなのでここまでとした。

水力発電のため取水をしているようだ。それがなければ下流域ももっと水量が多く水質も良いのではないだろうか。

キャンプ場着。林道は崩落箇所もあり、結構疲れた。

下山後、妙味温泉に入る。ここは泉質も素晴らしく、なにより安いのが良い!

宮崎県に移動し、鶏肉を堪能する。結構疲労がたまっているが、明日は長江川だ。