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余生を楽しむ三流クライマーの日常

鹿納谷の遡行

date:2020/08/15

member:Yamada,Sikaou

 

久しぶりの遠征。あれやこれやの迷った挙句、行先は出発後の車内で決めた。宮崎県の鹿納山付近には「かのう谷」が二つある。鹿納山西面にある「鹿納谷」、そして東面にあるのが「嘉納谷」。後者は「九州の沢と源流」で非常に高い評価を受けているにも関わらず、ネット上での遡行記録は見当たらなかった。一方、前者は開けた明るいイメージの本流系沢で、記録も多く人気があるようだ。個人的には玄人好みの嘉納谷を登りたかったが、九州の沢デビューのYamada氏にラバーソールのフリクションを存分に味わって貰うため、行先は鹿納谷となった。

この沢、前評判どおり渓相や水質は非常に素晴らしい。一方、2級の沢ということでスリルを感じるような難しさはなく、どちらかと言うと「真夏に楽しむ沢遊び」の印象を受けた。できれば今度は、泊りの沢として利用したい。

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わずか9km、7時間の行程。淵で無駄に遊ばなければ5時間掛からないだろう。

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林道沿いのケルンのある場所から入渓するとすぐに正面の宇土内谷との分岐に到着

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左俣となる鹿納谷にいざ入渓!

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さっそく、ラバーソールのフリクションを堪能するYamada氏

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泳いで滝に近づくも直登は無理そう。左岸のボルト連打を突破する。

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深い淵から岩上に立ち込む際にショルダーを使用。あとは簡単なA0なのでザイルは使用しなかった。

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このC/Sは一応ザイルを使用。これも簡単。

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くの字F。ボルトは滝左側にあるが、登れそうなので滝芯を進み上部で右側に抜けた。

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水流は強いがフリクションは良好。カムをいくつか使用した。

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すぐ上にある見事なF。無駄に飛び込んで遊ぶ。

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右岸のスラブを登るが、やはりここもラバーならではの快適な登攀

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この沢の核心となるF。右岸を人工で登る。

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前評判で難しさを期待していたが、支点は近いし安定しているのでただの作業に徹するのみ

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無事ビレイポイントに到着

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上からの様子。さすが、人工登攀では速さを見せるYamada氏。

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登れそうなFはなるべく直登する

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誰かの記録で見た蜂の巣は、同じ場所に新しいヤツができていた。

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クラックを右へ進み、スラブを直上する。簡単。

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日が昇ると、白い岩肌と透明度の高い水質が美しさを増す。

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雲一つない空!もう少し遅く出発すれば良かった。(行程は短いので12時頃に入渓しても問題なかったかも)

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身体は冷えているが、綺麗な淵があると遊ばずにはいられない。

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ようやくYamada氏もラバーに慣れてきたようだ。

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ここはザイルを使用。途中にリングが1本ある他、カムを使用。

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林道が見えてきた、終わりは近い。

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ここから出渓する記録が多いが、物足りないのでもう少し進んでみることに

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簡単だが見事な渓相が続く

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巨大な岩下の右側を越える

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残念・・・、ここで堰堤が出てくるとは。

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堰堤上部は戦意喪失するほどの伏流水の河原。残念だがここで出渓。

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林道を進むと仮設の工事現場みたいのがあるので、ここから尾根沿いの杣道を下降する

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道は綺麗だしテープもあるので快適。途中で小さな神社を通過する。

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あっさりと宇土内谷との分岐に到達、まだ物足りないので入渓地点までキャニオリングすることに

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このF。調子乗って走って降りたら肘を強打した。未だに痛い・・・。

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気温が高いせいか、水温も高くなった気がする。躊躇なく泳げる。

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8mぐらいのF,Yamada氏が滑り落ちてゆく様は走馬灯のようで、一瞬死んだかと思った。動画を撮っておけば良かった…。

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駐車地点付近のF。名残惜しいがここでしこたま遊び、2度目の出渓。

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次はキャンプ目的なら来てみたいかも。一日泳いでいたい・・・。