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余生を楽しむ三流クライマーの日常

白滝山トポ

date:2019/12/14

 

今回は下関北部にある「白滝山」のトポを公開!この辺りでは珍しい凝灰岩という岩質で、やはりC.Cアルピナのゴッドが主体となって開拓された岩場だ。

以下、ゴッドにいただいたトポと岩場の説明について。

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白滝山トポ(2018年11月)

白滝山アクセス

下関市内からは、県道34号線を豊田町手洗まで、ここから新たにできた広域農道(フルーツロード)を通って、「豊田町みのりの丘」へ。 ここから少し道幅が狭いけど県道269号線を通れば(この道は中央線がないが一応2車線ある。でも道幅が気になるようだったら、ここから国道491号、435号経由という方法もある)、 一旦国道435号に合流し、豊田町田耕の白滝山登山口分岐に到着する。 この分岐には白滝山登山口、中山神社という大きな案内板があるので、すぐ分かると思う。 宇部方面からは、厚狭(旧国道2号)から県道65号線を辿れば、豊田町手洗に合流する。山口市内からは美祢経由で国道435号を通って、そのまま白滝山登山口に 向ったほうが良いのかなと思う。
 白滝山への分岐から中山神社経由で、従来の登山口までは5.0km。さらに岩場の駐車場は雌岳を回り込むので2.5km弱登るようになる。 雌岳を回り込んで、まっすぐな道が左にカーブしたところに、大きな空き地があり、ここが岩場への下り口になる。林道の道幅は余裕のある1車線で、ところどころ離合場所は設けられているが、頂上部に風力発電事業所があるため、たまに車が下りてくるので、 対向車には要注意。 なお西市の町を過ぎたら、コンビニなどはないので、トイレは道の駅「西の市」か「豊田みのりの丘」での利用を!

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白滝山へのアプローチ

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白滝山は山頂直下の岩塊と乱立する風車が目印

岩場アプローチ  

駐車場右端の踏み跡を10m登り、右に40mほどトラバースすると尾根に出る。ここを30m下ると赤テープのあるケルンがあるので、 ここから左に曲がる、後は赤テープとロープに沿って、急な踏み跡を100mぐらい下り、岩場に沿って歩くとA岩の基部に出る。(5分程度)
 B岩、C岩へは、この基部から少し下り、左にトラバースすると、2mぐらいの岩場(ステップ、フィックスロープ有り)を登り、岩の間を越えてから、 左の岩にそって下って行く。左に岩壁が見えるようになると、B岩とC、D岩、F岩の分岐点に到着する。(5分足らず)
B岩は左手に見えるフェースで、C岩D岩へはB岩経由で行ける。F岩はこの分岐からロープに沿って
ジグザグに下り、観音岩の裏を通ってフィックスロープに沿って下ると登山道に合流する。(途中にE岩への分岐がある。急なルンゼをフィックスロープを頼りに登っていくので、下りは、E岩から一段下りたテラスから岩稜を懸垂下降した方が安全。)そこから少し下った所(赤テープ複数の目印あり)から、岩沿いのバンド(ハイカーが侵入しないよう目印はしていない)を10mトラバースすると、フィックスロープ沿いに登る。正面の岩稜はE岩へ続いている。さらにフィックスロープに沿って、右の岩の間を抜けるとF岩で、一段下りたところがマルチルートの取り付きになっている。(トンネル手前にもルートあり)

 

白滝山ルート概要
【A岩】

  • 「はごろも」左上部の草付からスタート 20m 5.9 上部はかぶってくるがホールドは豊富
  • 千の風」フェースの中央 20m 5.10a 上部はかぶってくるがホールドは豊富
  • ななつ星」20m 5.10b 右のスラブからスタート、小さなハングを左から越える
  • 「リトルヘブン」10m 5.10a 取り付きは右側から一段上がったテラス ジェードルルート

 

【B岩】

 

  • 「ハライソ」20m 5.10b 左端のジェードルからスタート
  • 「メモリー」18m 5.10d B10本。ハライソからスタートして被りの一番強い箇所を越える
  • 「グッド・ジョブ」18m 5.10d B9本 中間に大きな被りがある。終了点はメモリーと同じ
  • 「ガネッシュ」14m 5.10c B6本 スラブからハングをトラバースしながら越える
  • 「テーク・オフ」16m 5.10a B7本 傾斜の緩いスラブからスタート 上部は意外と傾斜がある

 

 

【C岩】

 

  • 「スバル」21m 5.10b  B10本 カンテの左側を登る
  • 「レガシー」24m 5.11a B14本(1番・7番ピンは残置有り) 右のハングからスタート、カンテ右のかぶったフェースを登る。ロアーダウンの時に、7本目の残置ビナにロープをセットすれば回収が楽になる

 

 

【D岩】

 

  • エスプレッソ」10m 5.11a B5本 傾斜の強いフェースをポケットホールドで登る
  • スーパームーン」11m 5.11ab B7本 右側のフェース いずれも取りつきが狭いので、落石がビレーヤーに当たらないように位置取りに注意が必要!

 

 

【E岩】

 

  • マルチルートの3ピッチ目が左端に設定されている
  • 「いちご水」10m 5.11a 被ったカンテを登る
  • 「独行道(どっこどう)」15m 5.11b B7本 被ったフェースのクラックを辿る
  • 「タフ」12m 5.11d B6本 右側の被ったフェース、終了点間際も難しい

取り付きまではD岩とF岩の間のルンゼ(フィックスロープあり)を登るか、F岩手前の岩稜を1ピッチ登る。下りは、この岩稜を懸垂下降した方が安全

 

 

【F岩】

 

  • 「ホワイトムーン」20m 5.11a B9本。傾斜の強いクラックルートナチュプロでも登れるが、C4~C1が2セットぐらい必要
  • 銀河鉄道」13m 5.11c B6本 小さなポケットホールドを拾いながら登る
  • 「チムチムチェリー」15m 5.10c 右のチムニー沿いに登る
  • トロイの木馬」5.11a 11m B5本、F岩の前衛岩フェース、途中でカンテを回り込んでも登れば10a程度。

 

 

【マルチルート】

F岩からE岩を経由するマルチルート(4P ) 取付きはF岩「チムチムチェリー」の取付から一段下ったところ(フィックスロープあり)。またF岩のアプローチ奥の岩(20m B8本)を登って、フィックスのある草付を辿ると3ピッチ目に合流できる。
下りは懸垂下降、ロープが50mの場合、「独行道(どっこどう)」の終了点で1回中継が必要、60mロープの場合、空中懸垂だが、一度でバンドに下れる。E岩のバンドからフイックスロープで1段下のテラスに下りてから、F岩のアプローチ奥の岩(20m B8本)を懸垂下降するとF岩に戻ることができる。

 

※なお、2023年度から風力発電の更新工事が始まるので、今後の道路状況(特に駐車場)にご注意ください。