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余生を楽しむ三流クライマーの日常

海ノ溝谷の遡行

date:2023/08/13

member:Sikaou,Utti

 

前日のオバタキタン富山県)から岐阜県に移動する。途中、白川郷の大渋滞に巻き込まれてウンザリ(もともと興味はないが、今後も行くことはないだろう)。

海ノ溝谷は日本百名谷の一つ板取川上流の「川浦谷」の支流になる。海底のような明るいブルーのゴルジュを突破する激流系なので、オバタとは全く装備が異なる。標高もそれほど高くない沢なのになぜこんなに水温が低いのか、途中、寒さに耐えきれず左岸を高巻いたFが悔しい。水量が少ないので核心のC/Sもすんなり突破でき、あっけなく終了を迎えた。オバタの2日間でかなりぼろぼろだったので、楽な遡行で良かったと思う反面、消化不良感は否めなかった。次は川浦谷本流かなぁ。

往復8.1km、4時間の行程。まさか10時台に戻って来れるとは…。

駐車場の様子、手前のキャンプ場は人が多いがここは少ない

トンネルを抜け立入禁止の林道から入渓する

10mぐらいの懸垂で川浦谷本流へ降り立つ

海ノ溝谷の出合いにある「門番の滝」、特に問題なし。

右岸から取り付き、そのまま直登できた。

このFも右岸から近づき、そのまま突破できた。見た目より簡単。

すでにこの辺で耐えがたい寒さを感じる。ウェット3mmでも自分にはキツい。

見事なゴルジュ、泳がないでいいセクションは安心する。

けどすぐに泳ぐはめに…。まだ日が昇ってないので美しさもいまいち。

また泳ぎ。水量が多ければこんな場所も厳しいのだろう。

右岸側から突破

ハングのある3mF、まだ時刻は7時10分。出発が早すぎた…。

ザイルを出すがあまり意味がない。

見えにくいが、ハング帯を突破したところ。カムで支点は取れるが、ここはノーザイルで素直に落ちたら流される方が安全かも。

長い淵のあるF。ここが突破できず、唯一、心残り。寒さで1トライしかしなかったことを強く後悔している。右岸に立ち込み、頑張れば滝の直下に行けたかも…。

右岸を高巻き。時間が掛からないことが分かっていれば、じっくり試しておけばよかった。

上から見ると、ほんとしょうもない段差…。まあ、こういうのは由布川でも体験済みなので、激流の厳しさはこういうことなんだと改めて思った。

そしてラスボスのC/Sに到達。正直、寒くて気乗りしない…。

が、気合いを入れて突っ込む!

当初の予定と異なり、C/Sの右側から取り付けそう。簡単に立ち込み、カムで支点を構築できた。左からC/Sの奥にも泳いで取り付けそうだった。

クラック沿いを這い上がり、上部でもカム2本がガチ効き。そこから左のスタンスを使えばC/S上部の流木に手が届く。

無事に登れた。支点がないのでハーケンでビレイポイントを構築。

上から見た図。カム#1と0.75が見える。

C/Sの上から見た奥の様子。これは直登は無理そう。やはりC/Sから左岸へ抜けるしか選択肢はなさそうだ。

左岸のクラックを5m直上し、そこで確保する。

そこからトラバースして滝頭に到達する。意外にあっさり抜けれて拍子抜けした。やはり水量しだいと言うことだろう。

核心が過ぎても泳ぎが続く。寒い…。

水中はとてもきれい。魚もちらほら見えたが、魚種は特定できなかった。

ゴルジュ帯を過ぎると一気に渓相が変わる。

ちなみに今回は結構な量のブヨがいた。あと、二人ともヒルに咬まれていて、血が止まらず大変だった。

左岸の林道が近づいた段階で遡行終了。あっという間だったので消化不良。

林道終点、かなり遠回りしてる。